○『がんばり方』を間違えるな


 

《“根性論”だけではダメなのだ》

 

 

勉強合宿に参加したり、はちまき巻いてエイエイ・オー!という姿勢にキュンとときめいてしまうパパママは要注意です。

 

もちろん「甘えた心を無くして、もっと根性をつけたい!」という目的ならばよいのですが、「今よりももっと成績をあげたい!もっと頭がよくなりたい!」と思ってのことならば、“根性論”だけを振りかざしても難しいものがあります。

 

 

高校受験・大学受験では“根性論”も多少効果はありますが、中学受験には“根性論”ではなく圧倒的に“方法論”が必要です。

 

 

中学受験において『勉強ができない』というのは、多くの場合“本人に根性が無いから”・・・ではありません。

 

 

むしろ、頑張りすぎるほどに頑張っている子が多いです。

 

 

では、なぜ勉強ができないのか?

 

 

1.勉強のしかたがわからないから。

2.勉強のメリットがわからないから。

 

 

『根性が無い』のではなく、『わからない』のです。

 

 

 

1については、“頭のいい子”は自ら考えて自ら解決できます。でも“そうじゃない子”は、誰かに教えてもらう必要があるのですが、『勉強のしかた』について教えてくれる人はなかなかいません。学校や塾では「予習復習をしなさい」とは言うものの、「予習復習はこうやってやるんですよ」とまでは教えてくれないことがほとんどです。

 

2については、“勉強する意味”がわからないということです。“頭のいい子”であっても、勉強することのメリットがわからなければ、勉強をする気にはなりません。これに関しては、親が子供に価値観を示して、その価値観を共有しなければなりません。もちろん、“押しつけ”はNGですし、あくまで“共有”です。さらに、他人の言葉を介しての共有もNGです。親が親の言葉できちんと我が子と向き合って、伝えなければなりません。

 

 

つまり、どんなに時間や量をこなしても、①勉強のしかたを理解すること  ②勉強メリットを理解すること に努めない限り、成績はあがらないのです。

 

 

『成績をあげるためには、どうすればいいのか?』という方法論から、まず考えるようにしてください。

 

 

 

 

《つるとかめの足の数を数えることが目的ではない》

 

 

中学受験を経験している友人に、

 

「大人になってから、“つるとかめの足の数を数えろ”なんて場面に出会ったことある?」

 

 

とたずねたところ、「そんな場面に出くわしたことはないが、仕事上で“つるかめ算”が役立ったことがある」と答えてくれました。

 

 

彼女の場合は特殊な仕事で、たまたま役立つことがあったのですが(笑)、通常、中学受験が終了してしまえば、鶴亀算なんて全くもって使うことはないのです。

 

 

 

なぜ、つるとかめの足の数を数えさせるのか。

なぜ、兄と弟の歩く速さを求めさせるのか。

なぜ、食塩水の濃度を調べさせるのか。

 

 

 

目的は“解答”自体ではなく、その“過程”にあります。

 

 

どういう思考で答えを導きだしたのか。

幼いうちからこのような思考のトレーニングが必要なのです。

 

 

『答えが合っているかどうか』よりも、『どのようなプロセスでその解答を導きだしたか』を答えられるほうが断然大切なのです。

 

 

 

 

《親のがんばり方も間違えてはいけない》

 

 

多くの親御さんはクチをそろえてこう言います。

 

 

「低学年のうちは、わたしでも勉強をみてやることができたのだけど、高学年の内容になると難しくて・・・」

 

 

ん???

 

 

パパママが勉強を教えているのですか?

 

 

塾に通わないで中学受験をするのならば、それで良いのですが、塾でのわからないところをパパママが教えるようではダメですよ?

 

 

 

それ、パパママの役割ではなく、家庭教師や塾講師の役割ですから(笑)。

 

 

 

パパママは、もっと基本的な“教育”に注力してあげてください。親が親として本当に子供に教えてあげなくてはならない、親にしか教えてあげられないことを教えてあげてください。

 

 

 

親から子への“教育”を怠ってきてしまっているから、中学受験塾での学習が身に付かないのです。これ、多くの親御様が気づかないこと。

 

 

 

パパママが必死になって、つるやかめの足の数の求め方を子供に教えることほどナンセンスなことはありません。だって、つるやかめの足の数え方を覚えたって、その後の人生で役に立たないのですから。“つるかめ算”が直接的に我が子の人生を幸せにしてくれるわけではありません。

 

 

 

さらに、パパママの教え方は『解き方丸暗記パターン』がほとんどです。

 

 

なぜ面積図を使って解くのか。なぜその式を使うのか。

 

 

そこまで説明できるパパママでないと、子供が“解き方”だけを丸暗記します。その問題は解けるけれど、ちょっと数字が変わったり、応用が効いていたりすると全く解けないのです。

 

 

丸暗記だけで勉強をむりくり進めてきた子は、『自分で考えること』を身につけないまま進むので、ある程度のところで成績が打ち止めになります。

 

 

親が勉強を教えてもいいのですが、①解き方や答えを丸暗記させないこと ②子供本人に“過程を考えさせる”こと を徹底してください。